美容室さんからよくご相談を受けるのが、毛染め剤のしみ抜きです。
美容室サロンで最もポピュラーである酸化染毛剤(以後ヘアカラーと呼ぶ)は、1剤と2剤の二 つがあります。1剤は主に染料、2剤には主に過酸化水素水が入っています。 しかし入っている成分はそれだけではありません。
■ 1剤
染料:酸化染料(酸化反応によって発色する染料)、 カプラー(調色剤、主にトーンを調整する役割がある)、直接染料 などが配合されている。現在は約50種類の染料がある。
pH調節剤:アルカリ剤と呼ばれている。 過酸化水素のアシストになっていることに注目。
クリーム基剤:油脂類+界面活性剤。1剤全体を乳化さ せる(クリーム状にする)役割がある。
コンディショニング剤:湿潤剤、増粘剤。髪の栄養の流出を抑える。 流出した髪の栄養を 補うために、油分やケラチンが配合されている。また栄養が流出しにく くするように、粘度や付着性を高める成分が配合されている。
安定剤:酸化染料の劣化を防止する酸化防止剤が配合されている。システインなど。 キレート効果(金属を包み込むマスキングする)性質がある。
香料:アンモニア(アルカリ剤)の刺激臭などを和らげる。
溶剤:精製水、有機溶剤など。
■ 2剤
酸化剤(超重要):過酸化水素水。酸化染料を酸化し発色させる 役割がある。
pH調節剤:一般的にリン酸が使われる。過酸化水素水を保持するために酸性にして 安定に保つ。pHは2~3くらい。
乳化基剤:油脂類+界面活性剤。クリーム状に役割がある。
安定剤:フェナセチン。過酸化水素の安定剤として使用。
溶剤:精製水、有機溶剤など。
これら複雑で多様な成分が含まれる毛染め剤は、一旦付着したら落とすのはとても困難です。
お困りの際にはしみよごれ.com加盟店にご相談ください。
この記事を書いた人

- ワガクリーナース
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創業1963年 地元さいたまで半世紀!
◼全国クリーニング組合連合会技術部会会員
◼優良施設さいたま市保健所所長賞受賞
◼衣類のプロフェッショナル「繊維製品品質管理士」取得
◼市内各所 集配もしてます
『まごころクリーニング わが』です!
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